以下、ライブドアニュースの引用。(http://news.livedoor.com/article/detail/14474015/)
視聴者投票は圧倒的に「皆勤賞はあり」
スタジオでは、皆勤賞「あり派」が吉永みち子(作家)、玉川徹(テレビ朝日解説委員)、宇賀なつみキャスター、「なし派」が長嶋一茂(スポーツプロデューサー)と司会の羽鳥慎一だった。
羽鳥「頑張らなくてもいいかなと思うんですけどね」
吉永「皆勤賞のためというのではなく、頑張った結果としての賞ならいいと思います。でも、賞のために頑張るのはよくない」
玉川「結果的に1日も休まなかったことを寿ぐのはいいと思います。長生きしてよかったねというのと似ている」
骨折をしても休まず、番組皆勤を続けている宇賀は「休まないことも評価してほしい」
視聴者投票の結果は「あり」が3万3105票、「なし」が9174票と、皆勤賞擁護派が圧倒的多数だった。 (引用ここまで)
無理することは良いこと?悪いこと?
ここ数年特に顕著なことが、無理することについての考え方だと思います。
例えば働き方について考えると、「風邪」をひいたときに少々の熱の場合休みにくいという風潮や、周囲の目。
かつての日本であれば少々のしんどさであれば我慢するのが普通でしたが、最近は仮に上司が少し「それくらいなら仕事できるんじゃない?」といった内容の発言をすると、「パワハラ」だとか「ブラック企業」だとか言われます。
個人的には最近の風潮というのはどちらかというとありがたいと考えています。
どうしてもしんどいときに無理して出勤せずに気兼ねなく家で休めるのならそれに越したことはありません。
実際無理して出勤して働いたとして、その効率って元気なときと比べてどうでしょうか?
単純に時間給であったとしたら、風邪をひいていてしんどいときにする仕事はその時間給に見合っていると言えるのでしょうか。
そして、周りで働く人は遠慮なくしごとを回せますか?
周囲への迷惑を考えても、しんどいときには無理せず休むのが自然なのではないかと思います。
皆勤賞について
「働く」場における体調不良時の考え方については先ほど述べさせていただきました。
では、教育現場における皆勤賞の価値を考えましょう。
教育において非常に重要になってくることが、「達成感」「自尊感情」「成功体験」などになります。
どういうことかというと、子供というのは「成功」を繰り返すことで自分に自信を持ち、発言や行動もどんどん変化していきます。
変化の方向は基本的には良い方向への変化となります。
偏差値が低い学校の生徒というのは「失敗体験」を多くしてきており、自分に対する自信がありません。
自信がない場合に新しく何かを習ったとして全力で努力することができるでしょうか。
がんばってもどうせうまくいかないんだから最初から頑張ることをやめてしまうでしょう。
ではテーマである皆勤賞について。
教育現場では子供たちに対して多くの成功体験のチャンスを用意しています。
例えば小学校であればなわとびで何かをできたらシールを貼ってもらえるなど、小さな課題をクリアしていくことで成功体験を積むことを重要視しています。
皆勤賞というのはその中でも大きな成功のひとつになります。
1年間皆勤賞だとか、3年間皆勤賞だとか、非常に長い期間をかけて積み重ねたものが認められ、褒めてもらえるということで児童生徒が自分に自信をもつことになります。
毎日まじめに学校に通うこともひとつの大切な能力であり、健康の証となります。
「勉強」「運動」など以外のことで子供が自信を持てるものがあって何が悪いのでしょうか。
褒めるチャンスは多いに越したことはないのです。
何も風邪をこじらせてでも皆勤賞を取りなさいと言っているのではないのです。
仮に皆勤賞を批判できるとしたら、「皆勤賞は最低目標だ!」といった場合でしょうね。
本来の皆勤賞は、毎日コツコツと学校に通った結果、あくまで結果的に長い期間を休まずに通えたということを褒めるものだと思います。
これは休むことが悪いことだという賞ではないので、最近の風潮の「少しでも無理はしないように」ということとは話のレベルが違うのです。
こどもは結構皆勤賞を欲しがったりしますけれど、それを無理しないように声をかけるのは親の仕事です。
親まで子供と一緒になって「絶対皆勤賞とるぞ!」と無理させてしまうと「皆勤賞批判」の言うとおりになってしまいます。
保護者も「皆勤賞」を応援するのはいいのですが、コントロールしてやることが大切になります。
皆勤賞のメリットって?
皆勤賞の目的として成功体験を出しましたが、根本的なところは体調管理能力の話になるでしょうね。
手洗い・うがい。そして早寝早起き。野菜をしっかり食べる。
この辺の体調管理の基本を学ぶときの目標として「皆勤賞」を用意してやると、子供は頑張ります。
しんどいことを無理して学校に行くことが大切なんじゃなくて、体調管理をしっかりして無理する必要なく毎日学校に通うことが大切なんですよね。
成功体験などの話が長くなってしまいましたが、こんな感じでしょうか。
どんなもの、どんな賞もそれを使う人・目指す人によって良くも悪くも捉えることができるのでしょう。
何事もポジティブに捉えられるようにしたいものです。
では。
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